
デュアルキャリアを考えることの最大のメリットは!?
現役のうちから競技以外の知識やスキル、さらには社会経験を積み重ねていくことを「デュアルキャリア」と呼びます。これは、アスリートとしてのキャリアと並行して、引退後の人生を見据えたもうひとつの軸を育てていく考え方です。デュアルキャリアを意識的に形成していくことで、いざ引退を迎えたときに、新たなキャリアへとスムーズに移行することが可能になります。そしてそれは、引退後の生活をより豊かで充実したものにするだけでなく、アスリート自身の将来に対する不安を和らげる効果もあります。
引退後の不安が軽減されることで、「今」をより安心して生きられるようになります。結果として、現役時代の競技にもより集中して取り組めるようになり、メンタル面の安定やパフォーマンスの向上にもつながるのです。つまり、引退後を見据えた準備は、決して現役生活の妨げになるものではなく、むしろその生活自体を豊かにし、ひいては競技人生をより長く、前向きに続けるための支えとなるのではないでしょうか。

「引退後のことを考えるなんて、今の競技に集中していない証拠だ」といった否定的なイメージを持たれがちですが、それは大きな誤解です。現役アスリートが将来の自分を見据えて行動することは、むしろ前向きで主体的な姿勢の表れです。たとえば、「自分は競技以外で何に興味を持っているのか?」、「もし引退しても競技に関わり続けたいなら、どのような関わり方が自分に合っているのか?」といった問いを持つことが大切です。指導者、トレーナー、チーム運営スタッフなど、競技に関わる道もさまざまです。
このように「考えること」自体が、デュアルキャリア形成の第一歩です。自分の未来を見つめ、小さな気づきや興味から始めることが、引退後の人生を豊かにし、現役生活をより充実したものに変えていく力になります。キャリアの選択肢を広げるためにも、まずは自分自身と向き合う時間を少しだけ作ってみてはいかがでしょうか。